法華経寺(ほけきょうじ)

法華経寺(ほけきょうじ)

山号 正中山
別称 中山法華経寺・中山鬼子母神
宗派 日蓮宗大本山
本尊 高祖日蓮大聖人、鬼子母神
創建 文応元年(1260年)
開基 常修院日常
霊場 日蓮聖人霊跡
文化財等
(国宝)日蓮真筆「立正安国論」「観心本尊抄」
(国重要文化財)法華経寺五重塔 法華経寺四足門 法華経寺祖師堂 法華経寺法華堂、絹本着色十六羅漢像ほか
  正中山法華経寺
〒272-0813
千葉県市川市中山2―10―1
  TEL 047-334-3433(代)
営業時間 午前9時〜午後5時

交通アクセス
 京成線京成中山駅下車徒歩5分、または、JR総武線下総中山駅下車徒歩10分。
 鎌倉時代の高僧日蓮聖人が、日蓮聖人自ら釈迦牟尼佛を安置し開堂入佛し最初に開かれたお寺。また、日蓮聖人が法難による負傷の折、鬼子母神が出現しその救護によって一命が救われ、その尊像を自ら彫刻開眼されました。

法華経寺縁起(境内解説板)
 正中山法華経寺は、祖師日蓮の足跡がみとめられる日蓮宗の霊跡寺院・大本山です。
 中世、この地は八幡荘谷中郷と呼ばれ、下総国守護千葉氏の被官である富木常忍(ときじょうにん)と太田乗明(おおたじょうみょう)が館を構えていました。彼らは曽谷郷の曽谷氏とともに、日蓮に帰依してその有力な檀越(だんおつ)となりました。時に鎌倉時代の中期、建長年間(1249〜55)の頃のことです。
 彼らの館には持仏堂が建立され、のちにそれが寺院となったのが法華経寺の濫觴(らんしょう)です。若宮の富木氏の館は法華寺、中山の太田氏の館は本妙寺となり、当初は両寺が並びたって一寺を構成していました。この両寺が合体して法華経寺を名乗るのは、戦国時代の天文14年(1545)以後のことです。
 富木常忍は出家して日常と名乗り、法華経寺の初代貫首となり、二代目太田乗明の子日高(にっこう)が継ぎました。そして千葉胤貞(たねさだ)の猶子(ゆうし)である日祐(にちゆう)が第三代貫首となった鎌倉末期から南北朝期ごろ、法華経寺は隆盛の時代を迎えます。千葉胤貞は当時、守護ではありませんでしたが、千葉氏の有力な一派として威をはり、下総・肥前(ひぜん)などの土地を寄進して、日祐の後押しをしています。日祐は胤貞の亡父宗胤(むねたね)の遺骨を安置し、名実ともに法華経寺を胤貞流千葉氏の氏寺とし、その後の法華経寺の基礎をつくりました。その後、室町時代をへて江戸時代に至ると、ひろく庶民にまで信仰される寺院となります。
 法華経寺には、祖師日蓮の書いた「立正安国論」「観心本尊抄(かんじんほんぞんしょう)」の国宝や重要文化財をはじめとして多数の聖教(しょうぎょう・仏典)類が保管されています。これは千葉氏のもとで文筆官僚の任にあたっていた日常が熱心に整理保存に意をそそいで以来、寺内の宝蔵や坊で厳重に保管されてきた結果です。現在は境内の奥の堅牢な聖教殿(しょうきょうでん)(注)で保管されており、その伝統はいまも確かに受け継がれています。
 また、日蓮自筆の聖教の裏からは、鎌倉時代の古文書が発見されました。これを紙背文書(しはいもんじょ)と言います。これは富木常忍が提供した千葉氏関係の事務書類を、裏返して著作の料紙(りょうし)として日蓮が使用した結果、偶然のこされたもので、歴史に残りにくい人身売買や謝金の実態など、当時の東国社会の生々しい現実を知る貴重な資料となっています。
 寺内にはその他、重要文化財の法華堂・祖師堂をはじめとする堂舎、絵画や古記録・古文書などの数々の文化財があります。また周辺には日蓮が鎌倉にむけて船出したという二子浦(現船橋市二子周辺)の伝説など、日蓮にまつわる伝説も豊富に残されています。
 これらにより大本山としてはもちろん、さながら文化財の宝庫として、法華経寺の名は全国に知られています。        市川市教育委員会

(注)聖教殿 11月3日文化の日に年一度の「お風入れ」の儀が行われ国宝や文化財の拝観が出来る。

法華経寺写真
  中山参道総門(黒門)
総門扁額
仁王門(赤門)
仁王像
鐘楼堂
絵馬堂
妙見堂
妙見堂扁額
ねこ
さざれ石
中山大仏(釈迦像)
日常像
五重塔
五重塔
祖師堂
祖師堂扁額
祖師堂壁面
四足門(重要文化財)
法華堂
法華堂
刹堂
宇賀神堂
日蓮宗大荒行堂
寶殿門
本院・大客殿
本院鬼子母神堂(尊神堂)
境外
正中山初祖 日常上人御廟所 常修堂
奥の院(若宮館跡)
願満弁財天女尊
山内寺院・塔頭
護国山安世院(四院家)・玄妙山本行院(什師屋敷・ 四院家)・浄光院 (四院家)・法宣院(四院家)・池本寺本光寺陽雲寺遠寿院( 荒行堂「根本御祈祷系授的伝加行所」がある。)他、多数。
 
法華経寺写真解説
 中山参道総門(黒門)  総門(黒門)と仁王門(赤門)の両扁額(市川市指定有形文化財)
 妙見堂 北辰妙見尊星奉安
 法華経寺のねこ 境内にふてぶてしい奴らがやたらといる。
 さざれ石 「君が代」
 中山大仏(釈迦坐像) 享保4年(1719)鋳造、身の丈1丈6尺(約4.8m)、台座2間半(約4.5m)。
 日常像 初祖日常聖人(富木常忍 1216-1299)
 五重塔(国指定重要文化財)元和8年(1622)建立、三間四面銅板葺。
 祖師堂 本尊日蓮聖人像、左右に初祖日常聖人、日高、日祐、日尊、日暹、日薩の六老僧。
 祖師堂扁額(市川市指定有形文化財) 太虚庵光悦((たいこあん こうえつ、本阿弥光悦・ほんあみ こうえつ 1558−1637、
 江戸時代初期の書家、画家、工芸家)の筆。
 四足門(国指定重要文化財)  法華堂の正門、切妻造檜皮葺。
 法華堂(国指定重要文化財)  文応元年(1260)の創建、桁行五間、単層入母屋造、銅板葺。
 刹堂 十羅刹女・鬼子母神・大黒天を安置。
 宇賀神堂 鎮守宇賀徳正神を祀る。
 日蓮宗大荒行堂 通常法事等が行われているが、11月1日より2月10日までの百日間日蓮大聖人直授の秘伝、寒百日大荒行が行われる。